2011/09/25

どんな本読んでるの?久住有生さん

もう20年近い付き合いだ、20歳の頃の彼を知っている

「左官職人」というイメージはものすごい地味なおっさんのイメージしかなかったけど
Tシャツにデニム、かなりの寒い日でも足元はビーサンという彼の姿に
「左官職人」のイメージがかなり変わった

20歳の頃から色々な夢を語っていた
「いつか世界へ」そんな話も少々ホラ話気味に聞こえてた
あれから20年、そんなホラ話は、山あり谷あり運ありで現実に!
現在、活動拠点を東京に置いて「左官株式会社」を設立
左官職人久住有生として
テレビやら雑誌でも紹介されるようになっている


























アライ図書館のコンセプトについて話してみた
返ってきた言葉は
「あらいさん、だいぶヒマなん?」
(まあ、そうなんだけどね)

そんなやり取りのあと
どんな本に影響を受けたのか話を聞いてみた

それまでのナンバーワンは、小山ゆうの漫画「おーい竜馬」だったらしいが
高校2年生の夏休み
幼なじみの友人からすすめられ、読み始めた事がをきっかけになり
「本を読む事」に目覚めたようだ
司馬遼太郎の「竜馬が行く」を読み、宮本武蔵を読み
海外の首脳(多分この頃はサッチャーとかゴルバチョフとか)
たちの自伝を読む
そういえば、彼が淡路島に住んでいた時の部屋の本棚には
「落合信彦」がずらあ〜っと並んでいた事を思い出した
その時はその読書傾向の単純さと分かり易さを微笑ましく思ったのだが

(今回は下記部分はアライの聞き取り)
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1、自分の人生に一番影響を与えたって思う一冊は?

    「武士道」
     著者:新渡戸稲造

「17歳の頃は、新しい知識がスポンジにしみ込む水のように
どんどんしみ込んできていた
記憶力もしっかりしてて一度目で見たものを
そのまま細部までもう一度思い浮かべられるくらいだった
そんな頃、読んだこの本の言葉のひとつひとつが今の自分の基本になっている
まったく「生き方」というものに指針がなかった時に出会い
自分を律するという事を学んだ
具体的には仕事への取り組み方として‘しんどい事’が好きになった」


2、自分と似た感性の人だったら、多分面白いんじゃないかなあ~と

おすすめしたい一冊は?



     「日本人のしきたり」

     著者:飯倉晴武


「新幹線に乗っている間の時間つぶしにと買ってみたら、面白かった
行事として普段何気なくやっている事のひとつひとつに意味があり
日本語の言葉に秘められた意味の深さにもなるほどと感心して、興味深く読めた」

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彼の父は有名な左官職人、建築界からも一目置かれている久住章という人だ
幼い頃から生き方のレールのひとつとして「左官」という職業があり
この父から3歳にしておもちゃ変わりにコテを持たせられて鍛えられているのだ
まったく他人の私でさえ、この父章さんの
「そろそろ自分の店出したらええやん、思ったら、はよせな」という一言に押され
今のお店を開店し
上手くいかなかったらどうしよう?と思う心細さを
「人生は運と縁やあ、なんとかなる」という言葉に支えられている

(裏話だけど
私の店は、2000年に使われなくなったフェリー乗り場を改装して作った
カウンター等、天井に至るまでほとんどが
久住有生左官(その頃の名称)で施行されているという贅沢さ
そして正面の壁は久住章、有生、誠、の3人が同時に現場に入って
塗ってくれたというアリガタイ壁だ!
仕上がってみると施主である私の想像以上にパキパキに割れている!
有生親方いわく「計算どおりや!」
真偽はいまだ私の中ではナゾである)

淡路島の自然の中で、やんちゃに自由に育った幼い頃の彼の話を聞くと
「いくら子供だからってそれはあかんでしょ!?」と優等生口調で叱りたくなる

近所のおばちゃんたちはそんな「田舎のわんぱく坊主」から
今の彼を想像するのは難しいらしい
職業を「スーパー左官」と、しゃれで何かの取材で答えたら
「なおきくん、どこのスーパーで働いてんの?」と聞かれたくらいだ

今回、短い時間だったけど改めて本について話してみて思った事は
やはり彼は「動」の人である
本で身に付けた事は「知識」であって
彼の生き方の「道しるべ」にはなっていない
彼が本当に学んだのは
「父」からであり
「サーフィン」からであり
「さまざまな人との出会い」からであり
「仕事での実際の体験」からなんだろう

「この美しい物体は、熱いから触ると火傷する」って書かれていても
彼はその美しい物体を見つけたら、きっと「触る」
そして「火傷」してから、やっと今度からは触らないでおこうと学ぶんだろう
「書いてるもの」を読んでも「熱さ」は学ばない























おしまいは
「アライさん、こんなんしてるヒマあったら今すぐ結婚相談所行ってこいよお
100人会えば、1人くらいええ人見つかるから」

今回の彼から私への心からのアドバイスであった!

2 件のコメント:

  1. 館長の文章本当いいですね〜。
    取材が楽しそうなのが伝わってきます。
    メディアに出ている久住さんとはまた違う顔が見れて、
    さらにファンが増えるかも?!

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  2. 本の話しを聞きに行ったのに、私の老後の心配されたよ!
    植物園の壁のために帰ってきてたみたいです

    文章ホメテくれてアリガトウ

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